飲食店のクレジットカードと資金繰りの関係

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飲食店の経営上大きな判断になるのがクレジットカードを導入するかどうかです。クレジットカードや電子マネーの利用は約3割を超えてきています。飲食店にとってクレジットカードの資金繰りの影響を知っておきましょう。

飲食店のクレジットカードと資金繰りの関係

飲食店にはいるとクレジットカードを使えるお店かクレジットカードを使えなお店かで顧客心理が変わります。

クレジットカードを使わない現金決済派もまだまだ多いかもしれませんが、クレジットカードや電子マネーなど現金以外の決済方法は確実に普及してきています。

1円玉の発行の減少をみていくと決済方法が現金からクレジットカードや電子マネーに切り替わりつつあることを感じます。

クレジットカードや電子マネーによる決済割合は約3割を超えてきており、今後これはもっと加速するのではないでしょうか。

家計簿ソフトやクラウド会計といったものがクレジットカードの利用を後押ししている環境ができています。

今後はクレジットカードを使うことで資産管理や会計の効率化など様々な面でメリットが出てくることになります。

海外のマクドナルドではクレジットカード決済ができていて、日本はまだできていなかったのですが、日本マクドナルドも2017年下期から順次クレジットカード決済を導入していくことになりそうです。

ファストフード最大手にもクレジットカード決済による新規顧客層の開拓という戦略が見えてきます。

個人店やチェーン店などクレジットカード導入を検討している飲食店も多いと思いますが、クレジットカードを導入することで会社の資金繰りが変わるという点もしっかりと抑えておきましょう。

クレジットカード導入のメリット

飲食店がクレジットカードを導入するメリットはどのようなものがあるのかも見ておきましょう。

最近では日本国内でもクレジットカードの利用が増えてきています。

消費者側のクレジットカード利用のメリット

①クレジットカードのポイントがたまる

②キャッシュレスで財布がかさばらない

飲食店側のクレジットカード利用のメリット

①クレジットカード導入による集客力・客単価アップ

②クレジットカード導入による会計時間の短縮

③クレジットカード導入による回収の効率化

④クレジットカード導入による外国人観光客への対応

⑤クレジットカード導入による売掛金管理の簡素化

クレジットカード導入のデメリット

クレジットカード導入のメリットはお客様にも店側にも起きてきます。

クレジットカード導入のデメリットはお店側にとって大きくなってきます。

デメリットとしては次のことが起こってきます。

①入金サイトがカード会社ごとの規定になる

②クレジット手数料として売上の3.24%~5%程度の手数料を引かれる

「飲食店=現金商売」ではなくなる【売上の2割~3割程度は後日入金に】

今の現状では飲食店でクレジットカードを導入している場合でも、すべての売上がクレジットカード売上ということは起きていないと思います。

取り扱っている商品や商品単価などにもよりますが、売上の10%~40%程度がクレジット売上に置き換わることが一般的かもしれません。

一般消費者のキャッシュレス決済が増えてくるようになれば、よりクレジット売上割合が増えてくるかもしれません。

以前は「飲食店=現金商売」と考えられていましたが、クレジットカードや電子マネーというものが普及してきてからは現金商売と言い切れなくなってきています。

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クレジットカードも「どこのカードを扱うか」が重要

クレジットカードも実にたくさんの種類があります。

VISA・Master・American Express・JCBなど様々なカードがあります。

取り扱うクレジットカードの種類によってお客様にとって使えないカードを扱っているお店と認識されてしまう可能性が出てきてしまいます。

また、クレジットカードによっては売上の締め・支払い期間が長いものもあるのでお店側の入金が遅くなるケースもあります。

複数のクレジットカードをまとめて取り扱うことのできる会社と取引をすることで、管理が煩雑にならずに複数のクレジットカードを取り扱うこともできます。

クレジットカードを導入する場合には、どのブランドのクレジットカードを取り扱うのかをしっかりと選んでおくことが重要になります。

手数料だけに気を取られてしまうと、お客様にとっての利便性が低下してしまい、売上向上に寄与しない可能性があるので注意しましょう。

クレジットカードで資金繰りが変わるので注意

現金売上でお店が回っていた場合、クレジットカードを導入することで資金繰りが一時的に悪化します。

月間の売上が100万円だったと仮定しましょう。

半月の売上が50万円ずつです。

現金売上100%の場合には、毎日現金入金があるので仕入れもお給料の支払いも毎日の入金された現金で支払うことができました。

ところが、クレジットカードを導入することで次のように資金の流れが変わります。

※実際には取り扱いクレジットによって締め・支払い・手数料などが異なります。

①前半の売上50万円→月末入金50万円×95%(手数料控除後)=475,000円

②後半の売上50万円→翌月15日入金50万円×95%(手数料控除後)=475,000円

本来100万円の入金があったものが95万(5万円手数料)になってしまいます。

前半のクレジット売上分は月末入金まで手元に現金が入ってこないということになります。

仕入先への支払いが末締め10日支払いの場合であれば、クレジットカード導入によって入金前に支払いが先行してしまいます。

クレジットカードを導入することによって、資金繰りが少し変わるので導入時には資金繰りに注意しておく必要があります。

まとめ

飲食店にとってクレジットカードは手数料負担を考えると悩みどころかもしれません。

顧客単価が高いところや外国人観光客向けに情報発信していきたいお店にとっては非常に重要な決済方法です。

クレジットカードを導入すると、現金決済のみの時と比べると資金繰りが必要になってきます。

クレジットカードの導入の際には、取り扱いブランドと資金繰りの影響も慎重に検討していきましょう。

クレジットカードを導入すると経理と資金繰り対策が重要になるので税理士さんに相談しておきましょう。

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