設備投資の種類は複数ある【現金購入・借入金で導入・リース契約】
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設備投資のシーズンが到来です。個人事業主は確定申告が終わり、12月決算・3月決算の法人は新年度に入ったことで設備投資の検討シーズンになっています。どのような方法で設備投資ができるのかを見ておきましょう。
設備投資の種類は複数ある【現金購入・借入金で導入・リース契約】
設備投資と聞くと大企業が大きな工場を建てるというイメージが出てしまうかもしれません。
一般的な個人事業主や法人の場合、大きな工場を建設するということは稀です。
個人事業主や一般的な株式会社・合同会社でも設備投資というものは行われています。
例えば、
・コピー機(複合機)を導入する・入替えた
・パソコンを導入する・入替えた
・レジやPOSを導入する・入替えた
・自動車を導入する・入替えた
・業務に必要なソフトを導入する
などです。
会社の成長に大切な設備投資が、事業成長にどのような影響を与えていくのかもしっかりと見ておきましょう。
設備投資の方法は大きく分けて3つ
私たちは事業を行っていくために、実は非常に多くの設備投資を行っているのです。
普段はあまり気にしていないレベルの設備投資から非常に悩んで決定するものまで金額も規模も様々です。
この設備投資は会社の資金繰り・税制に非常に大きな影響を与えます。
設備投資の仕方としては、
・自己資金での現金購入
・創業融資や銀行融資を受けて借入による購入
・リース会社からのリースによる導入
があります。
これ以外にも割賦購入というものもありますが、最近ではほとんど見かけません。
割賦購入をするくらいであれば、設備資金での銀行融資を受けたりリースを組むという方が一般的です。
購入方法によって次の特徴・影響があります。
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①自己資金での現金購入
自己資金が厚い会社の場合、現金一括払いで設備投資を行うケースがあります。
高額な設備投資の場合には、なかなかありませんが数十万円~数百万円くらいであれば可能性としてあります。
自己資金で購入した場合のメリット・デメリットは次の通りです
・設備投資を自己資金購入で行うメリット
リースの場合と異なり、所有権が自社に移っています。
所有権が自社に帰属することから、不要になった場合や資金需要が出た場合に自由に売却・キャッシュ化することが可能です。
ただし、機械設備などの場合には実際に購入する時は高額でも売却する時には二束三文になることもあるので注意が必要です。
・設備投資を自己資金購入で行うデメリット
設備投資を自己資金購入で行うデメリットは手持ち資金が急激に減少することです。
設備投資の場合、減価償却資産を購入することがほとんどです。
つまり、経費化されるのに時間がかかるわけです。
現金購入している場合、経費化されるのに時間がかかるのに手持ち資金が先に減少してしまうことになります。
経費と現金の流れに不一致が起こります。
設備投資でお金が無くなっていても利益は残ってしまうので、節税対策を行うための運転資金がなければ納税資金に苦慮することになってしまいます。
②創業融資や銀行融資を受けて借入による購入
設備投資計画を立てたら、見積もりと資金繰り計画をまとめて銀行や政策金融公庫の設備資金融資を打診する方法です。
一般的に金額の大きな設備投資をする場合に、この銀行融資による資金調達かリースを選択する方が多くなります。
創業融資や銀行融資を受けて借入による購入のメリット
手持ち資金を減らさずに、設備投資を行う方法の一つです。
一般的に設備投資資金として「設備融資」として銀行借り入れを行います。
この場合返済期間を長期に持っていくことができるので、設備投資資産の耐用年数を考慮に入れながら返済プランを立てることができます。
現金購入の場合のように手持ち資金が減りすぎて、節税資金がなくなるというデメリットを解消することができます。
税制上の特別償却を使うことができる場合などは、リース以上に多額の経費を作ることができるというメリットが出てきます。
創業融資や銀行融資を受けて借入による購入のデメリット
銀行融資による資金調達が必要になることから、銀行の融資審査が必要になります。
ただ「お金を貸して欲しい」といっても業況の悪い会社に対しては消極的になります。
そのため業況の悪いときに設備投資資金の融資を打診しても資金調達ができない可能性が出てきます。
あくまでも前向きな設備投資として、返済原資に問題のないという前提で銀行融資の計画書を作らなければなりません。
このように銀行融資で設備投資資金を起こすためには、事前の準備が必要になるという点で煩雑さが伴います。
③リース会社からのリースによる導入
銀行融資で資金調達をするか、リースにするかは悩みどころです。
リースの場合には、リース会社との契約内容によりリース料の中に含まれる項目が変わってきたりします。
リースに関しては税務的な判断も難しいのでリース会社と税理士さんに話をしてもらった方が安心です。
リースにより設備投資するメリット
税務上のリースに該当する場合、法定耐用年数とほぼ同じリース期間でリースをすることになります。
経費とリース料の支払い額がほぼ一致してきます。
そのため、資金繰りと経費の関係に大きな開きが出ないというメリットがあります。
また、税務上有利な条件を満たしているリースの場合には「税額控除」というものが受けられます。
税額控除は本当の意味で税金をまけてもらえる制度です。
一定金額以上でリース資産要件を満たしている場合に多いのは、リース料総額の7%と所得税や法人税の20%の少ない分の税金をまけてくれるというものがあります。
リースによる設備投資するデメリット
リース資産は会社の所有財産ではありません。
ただリース資産を借りて使っているだけです。
そのため資金繰りが厳しくなったときにも勝手に売却してキャッシュ化することができません。
リース資産の場合、中途解約をしても違約金がかかるものがおおいので、業況が悪くなったときに資金を圧迫するリスクがあります。
まとめ
設備投資と一言でいっても一般的には「現金購入」「銀行融資購入」「リース導入」と3種類に分かれます。
会社にとっては非常に重要な設備投資ですが、その後の資金繰りの影響や節税に該当する方法の有無など戦略的に設備投資を使うこともできます。
何も知らないまま設備投資をしていると税務上の優遇規定を使えないままになってしまいます。
税理士さんに相談しながら設備投資と節税情報を組み合わせて経営改善をしていきましょう。
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