税務調査で広告宣伝費が認められない!?~広告宣伝費とはどんな経費?~

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飲食店・理美容業・建設業など様々な業種でも広告を使います。チラシだったりホームページだったり様々な広告媒体で宣伝をしているのですが、広告宣伝費でも税務トラブルがあることをご存知でしょうか?

税務調査で広告宣伝費が認められない!?~広告宣伝費とはどんな経費?~

飲食店や理美容業ではチラシや雑誌・フリーペーパーなどたくさんの広告を出しています。最近ではLINEやfacebookなどを広告に活用している会社もあります。

昔のように、新聞の広告欄や折り込みチラシだけが広告ではありません。

実に多種多様な広告があり、自社のおこなっている業種に合わせて効果的な広告は何かを日々研究しています。

広告の効果は会社の成長・存続に大きな影響力を与えます。

広告の効果が大きければ会社は売上を上げ、利益も大きくなってきます。

キャッシュの回転も大きくなり、会社は成長路線に向かいます。

ところが、広告費をかけても効果の出ない広告もあります。

お金をかけて作っていても、自社の広告効果としてはイマイチという場合もあります。

逆に広告がマイナスの影響を与える場合さえあります。

では、この「広告」という言葉は、何を意味しているのでしょうか?

三省堂大辞林によると、(引用)

①人々に関心を持たせ、購入させるために、有料の媒体を用いて商品の宣伝をすること。また、そのための文書類や記事。
②広く世の中に知らせること。
平成24年1月31日に東京地方裁判所で広告宣伝費についての判決が出ました。
これは、広告宣伝費とは何かを考えるうえで非常に参考になるものです。
 ビジネスイメージ―アドバイス

広告宣伝費が税務調査で認められない可能性があることをご存知でしょうか?

広告宣伝は通常税務調査でトラブルになりません。

もめる可能性の低い経費です。

過去の東京地裁の判決で、税務上の広告宣伝費については次のように判断しています。

東京地裁の広告宣伝費の定義

① 不特定多数の人に法人の事業活動が存在することを伝えるもの

② 法人の商品、サービス等が他の事業者のものに優越することを訴える宣伝的効果がその法人の事業の遂行に資すること

③ ①又は②の効果を発生させることを意図して行われるものである

広告宣伝費を払うことの合理性の判断

広告宣伝費に該当するかどうかと、税務上の経費(損金)で落としていいかどうかは別の判断になります。

広告宣伝費に該当するものでも、税務上の経費に該当しなければ「税務上は広告宣伝費としてはみない」ということになります。

今回の東京地裁の件では「寄附金」という経費になる部分の少ない経費として認定されています。

では、広告宣伝費を払うことの合理性の判断を見ていきましょう。

① 広告宣伝費は、法人がその事業の遂行上これを支出することに経済取引としての合理的理由があること

② 客観的にみて当該法人の事業に直接関連して支出された事業の遂行上必要なものであること

③ 客観的にみて、その広告の受け手である不特定多数の者に対し広告主の事業活動の存在又は広告主の商品、サービス等の優越性を訴える宣伝的効果を意図して行われたものであること

 

税務上広告宣伝費として認められるために重要なポイント

広告宣伝費としての処理が妥当になるように次のことに注意しましょう。

・不特定の人に対して自社の商品やサービスの優位性を宣伝すること

・自社の認識が宣伝効果を意図したものであること

・とりあえず作っただけではなく、宣伝することが事業運営上意味があること

メモをとるビジネスマン

さらに、広告宣伝費を負担する合理性では次の部分に注意しましょう。

・広告宣伝費を負担することに経済合理性があること

例えば、ただ広告宣伝費を負担していても自社の売上に全く影響のないようなものは支出の合理性がないと判断される可能性があります。

広告主にとって全く影響のないものというと、広告宣伝費として経理しているものの自社の商品やサービス・自社の名称などに関する記載がないものです。

間接的に経営上有利であったとしても、広告に自社に関する記載がなければ直接関連しているといえない可能性があります。

・客観的にみて事業に直接関連している広告宣伝であること

「客観的にみて」というところは重要なポイントです。

「Aさんが儲かるとBさんも儲かる仕組み」があったとしても、広告にはAさんの事業内容しか記載がないということがあります。

コンタクトレンズ販売店のコンタクトの宣伝が記載されていて、提携している眼科医の名称やサービスなどがないというような広告です。

この東京地裁の判例ではこの事例でした。関連法人の事業活動だけが広告に載っていて、広告費用を負担した眼科医の名称などの記載がないというものでした。

客観的に見て、広告費を負担した眼科医の宣伝効果を意図して作られたものではないという判断を受けて広告宣伝費は寄附金として認定されました。

 

まとめ

広告宣伝は会社経営にとって非常に重要なことです。

広告費をかけても税務上否認されてしまうと、税務上非常に不利になります。

通常であれば寄附金として認定されますし、社長個人が負担すべき内容と判断されてしまうと役員賞与として認定される可能性があります。

広告投入の際には税理士事務所に相談してみましょう!

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