ビットコインなどの仮想通貨の消費税の取扱が非課税に【平成29年度税制改正】

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ビットコイン・イーサリアム・リップル・ネム・イーサリアムクラシックなど仮装通貨に関する話題が多くなってきました。それだけ取引をしている人も増えているといえます。今までは消費税法でビットコインなどの仮装通貨に関する手当がされていなかったため消費税の対象として認識されていましたが、平成29年度税制改正で仮装通貨に関する消費税改正が入っているので注意しましょう。

ビットコインなどの仮想通貨の消費税の取扱が非課税に【平成29年度税制改正】

ビットコイン・イーサリアム・リップル・ネム・イーサリアムクラシックなどの仮想通貨の取引に消費税がかかっていたことに驚いた人もいると思います。

とくに有名なビットコインの報道などを見ていても消費税の取り扱いについて触れている報道はすくなく、ビットコインの値上がりに注目が集まっていました。

最近ではビットコインで決済ができるお店も増えてきており認知度も上がってきています。

平成29年度税制改正でビットコインなどの仮装通貨に関する消費税の取り扱いに変更があるので注意しておきましょう。

 

ビットコインなどの仮想通貨取引は消費税がかかっていた【平成29年6月60日以前】

ビットコイン・イーサリアム・リップルなどの仮想通貨は投資目的としての売買だけではありません。

日本では仮想通貨を決済として使うことのできる環境が限られていましたが、世界的にみるとビットコインなどの仮想通貨は支払方法として活躍しています。

この支払い手段と考えると、普通のお金(コインや紙幣)・小切手などと同じような気がします。

ところが仮想通貨というものに法律上の定義がなかったために、消費税法でも非課税とする手当てがされていませんでした。

こう聞くと「え!?」と驚いてしまうかもしれませんが、定義がされていないものに条文の手当てができなかったんですね。

消費税法だけに限らず、いろいろな税法は非課税というものは限定的に定義しているのです。

ぼやっと非課税を定義してしまうと、条文の曖昧さが余計な税務トラブルを増やしてしまいますからね。

今回のビットコインなどの仮想通貨は支払い手段と考えると「非課税っぽい」のですが、条文の手当てがされていないため課税の期間が続いていました。

ビットコインなどの仮想通貨の売買を繰り返して、年間の累計売買金額が1,000万円を超えていれば消費税の納税義務者になっている人もいるはずです。

そんな怖い状況になっていました。

【ビットコインの売買取引をしている個人事業主は要注意】

知らない間に本業で消費税を納めることになるケースも

個人事業主や不動産賃貸業の人で確定申告している人がビットコインの売買を繰返していた場合、次の場合合計額が1,000万円を超えているときは消費税の納税義務が出ている可能性があります。

①個人事業などの本業の売上

②個人事業で使っていた自動車や機械などの固定資産の売却代

③ビットコインなど仮装通貨の累計売却金額

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ビットコインなどの仮想通貨取引が非課税になる【平成29年7月1日以後】

ビットコインなどの仮想通貨は紙幣などの支払手段として使われている点に考慮して非課税として手当されることになりました。

消費税について詳しい方であれば、お金でも消費税がかかるものがあることをご存知かと思います。

昔のコインや紙幣は額面金額以上で骨董品として販売されているケースがあります。

記念硬貨や昔のお金の場合には、支払い手段としてではなく骨董品として販売されているというわけです。

この場合には通貨に対しても消費税がかかるのです。

では、ビットコインについて考えてみましょう。

ビットコインなどの仮想通貨は支払い手段としての利用だけではなく、投資目的で運用されている側面もあります。

記念硬貨などのように支払い手段以外の方法で使われた場合に消費税がかかるのでしょうか?

ビットコインなど仮想通貨を運用している人には気になるところです。

現在のところ、記念硬貨などのように例外的な取り扱いはされていないので投資目的のビットコインなどの仮想通貨も非課税として取り扱われます。

ビットコインなどの仮想通貨取引は課税売上割合の計算上関係させない【平成29年7月1日以後】

ここは専門的な話になるので、一般的には関係のない項目になります。

この話が関係してくるのは、個人事業主の方でビットコインなどの仮想通貨取引をしている人などです。

消費税は個人事業の売上だけが対象ではありません。

個人事業主が副業でアフィリエイトをしている場合やメルカリやフリマへの出品を継続的に行っている場合にはにはこれも消費税の対象になります。

ビットコインの売買を繰返している場合にはこれも対象となります。

消費税の申告方法が「本則課税」という場合には、消費税の課税売上割合というものを計算する必要がでてきます。

消費税の課税売上割合=課税売上高÷(課税売上高+非課税売上高)

この課税売上割合が低くなると消費税の計算上控除することができる消費税が少なくなったりします。

投資目的でビットコインの取引が大きい場合、ビットコインの非課税売上の扱いが気になってしまいます。

ビットコインなどの仮想通貨は「支払い手段に類するもの」に該当することになったので課税売上の計算上は関係させない種類の非課税売上になります。

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ビットコインなどの仮想通貨の平成29年度の確定申告の注意点

ビットコインは平成29年6月30日以前は消費税がかかっていました。

個人事業主の方が副業でビットコイン投資などをしている場合には消費税の納税に関係してきます。

平成29年6月30日までは売っても・買っても消費税は対象になる。

(原則的な考え方)

①売った仮想通貨は消費税の納税額が大きくなる

②買った仮想通貨に含まれる消費税は消費税の納付額の計算上マイナスする

ところが、平成29年7月1日からはビットコインなどの仮想通貨取引は消費税がかからない(非課税)とされることになりました。

頭のいい人はこう考えます。

「では6月30日までにビットコインなどの仮想通貨を買い増ししておこう」

なぜなら、売った時に消費税がかからないのに買った時の消費税は引いてよい(平成29年6月30日前)からです。

場合によっては売った仮想通貨よりも買った仮装通貨が多ければ消費税還付が受けられるのではないかと考えます。

税務署は甘くなかった(しっかりと対応した条文が入っています)

・国内取引の仮想通貨の数量で購入した仮想通貨の消費税の差引に制限を加えた

どのように制限を加えたのか見ていきましょう。

(仮想通貨の種類ごとに次の判定)

①平成29年6月1日の数量

②平成29年6月1日から平成29年6月30日までの毎日の保有数量を合計÷30(1日平均の数量を計算)

③①<②の場合は、買い増しをしていると判断

買い増しした部分(②―①)の消費税は仕入れ税額控除に含めないで消費税を計算

まとめ

ビットコインなどの仮装通貨は平成29年6月30日までは消費税がかかります。

ビットコインなどの仮装通貨は平成29年7月1日以後は非課税として消費税がかかりません。

平成29年度6月以前のビットコインなどの仮装通貨の取引も事業者が継続して取引していた場合には、消費税の確定申告が必要です。

ビットコインなどの仮想通貨については消費税だけではなく、確定申告が必要になってくるので税理士さんに相談しておきましょう。

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