確定申告を税理士に頼むタイムリミット~タイプ別確定申告タイムリミットとは~
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確定申告はできれば自分でしっかりと行いたいと思っていても、確定申告期限は3月15日までです。タイプ別で税理士さんに依頼できる期限があることを知っておきましょう。
確定申告を税理士に頼むタイムリミット~タイプ別確定申告タイムリミットとは~
確定申告の申告書を提出する期限は3月15日までです。
個人事業主が確定申告書を1日でつくることは、ほぼ不可能です。
事業に関する帳簿をしっかりと作ってチェックしていくには、プロの税理士さんでも1日で完成とはいかないのです。
経理経験の有無でも確定申告書を作成するのにかかる時間が異なりますが、タイプ別で税理士さんに依頼した方がよいリミットを見ておきましょう。
確定申告の提出期限は所得税の納税期限でもある
まず最初にしっかりと抑えておかなければならないことは「確定申告=所得税の納税手続き」ということです。
つまり、確定申告書を提出するからには納税額があるときには納税をしていかなければならないのです。
納税期限は振替納税と納付書による納付で前後しますが、原則として確定申告書の提出期限が所得税の納税期限ということになります。
3月15日は確定申告書を税務署に提出して、銀行や郵便局で所得税を納税しなければならない期日ということになります。
確定申告書の作成を滑り込みで終わらせても納税が遅れてしまうことがあるのです。
これでは確定申告が期限内に間に合ったとはいえません。
確定申告を提出しても「モヤモヤ確定申告」になってしまいます。
確定申告を「スッキリ」終わらせるためにはいつ「プロ」に頼むべきか?
確定申告を期限内に終わらせて納税もしっかりと終わらせるためにはいつまでにプロの税理士さんに頼むべきかを見ていきましょう。
自分で確定申告が期限内に終わって納税もできるのであれば税理士さんいらずかもしれません。
しかし、確定申告を提出期限までに提出しないデメリットを考えるとプロの税理士さんに頼む方がお得というケースが多いのです。
確定申告期限を過ぎると青色申告特別控除が10万円になる~プロに頼んだ方がお金がかからないことも~
青色申告の承認申請書をしっかり出していても青色申告特別控除は確定申告書の提出期限までに提出しなければ縮小されてしまうのです。
3月15日を過ぎてからきちんとした確定申告書を作って提出しても青色申告特別控除は「たったの10万円」になってしまいます。
確定申告期限までに出していれば青色申告特別控除は65万円だったのに、10万円に減ってしまうわけです。
これで所得税・住民税・国民健康保険の増額が約25万円以上(所得税率20%の場合)出てきてしまいます。
確定申告期限までにプロの税理士さんに25万円で依頼していても、元が取れるという可能性があります。
さらに、税理士さんに払った報酬はしっかりと経費になるので節税にも使えます。
確定申告期限を過ぎてしまうくらいであればしっかりと税理士さんに確定申告期限までに作ってもらった方が得なのです。
確定申告期限を過ぎると「青色申告が取り消される」可能性も
確定申告書を3月15日までに提出していない場合、青色申告が取り消されるリスクがあります。
確定申告書を2年連続で期限後申告した場合には形式基準で青色申告が取り消される可能性があります。
一度青色申告を取り消されると、1年間は青色申告承認申請書を提出することができません。
さらに、青色申告は申請制度なので税務署側で却下という処理をすることができます。
過去に青色申告が取り消されている場合、青色悪心国の申請を出しても認められないリスクも高くなります。
青色申告が取り消されると30万円未満の一発償却も使えない
青色申告が取り消されると「30万円未満の少額減価償却」というものも使えなくなります。
税金対策で年末に30万円未満のパソコンなどを購入して一発経費にできていたのは青色申告の恩恵だったわけです。
青色申告が取り消されることで節税対策としてできることが、ものすごく限られてしまうことになるので注意しましょう。
タイプ別プロに頼む確定申告リミット
確定申告を税理士さんに頼むにも税理士さんが確定申告期限までに間に合うタイミングでなければ手遅れです。
税理士事務所は12月・1月は年末調整という会社の社長や従業員さんのお給料の税金計算をしています。
税理士さんは年末調整をしながら個人事業の確定申告作業をしているのです。
さらに確定申告時期の税理士事務所は大量の確定申告作業を行っています。
そのため税理士事務所によってはお客様の資料の状況や協力度合いによっては引き受けない事務所もあるくらいです。
プロに頼むにもタイムリミットがあるのでタイプ別にみていきましょう。
①領収書整理も含めて税理士さんに頼みたい人:1月下旬まで。まだなら今すぐ依頼しましょう。
領収書を1年分まとめて渡して帳簿をつけてもらいたい人は、税理士さんに1月中に依頼しておきましょう。
税理士事務所にとって1月中に頼まれるのと2月頭に頼まれるのでは心理的に大きな違いがあります。
1月中に頼まれているものについては確定申告期限を死守することが重要と感じます。
ところが2月過ぎてから大量の処理のあるものを依頼される場合、断るという判断も出てきます。
2月になると毎年2月くらいから資料を出してくる定例のお客様が優先になりやすいのです。
税理士事務所探しに時間をかければかけるほど頼める税理士さんが少なくなってきますので注意しましょう。
②領収書などの資料はまとめてある人:遅くとも2月第1週まで
領収書や請求書・クレジットカード明細などをしっかりとまとめている場合でも2月頭までには税理士さんに頼みましょう。
会計ソフトの入力作業というのは時間がかかります。
特に新規のお客様の場合、会計ソフトの初期設定や入力に時間がかかるので早めに取り掛かる必要があるためです。
資料をまとめているだけ税理士事務所では引き受けやすいお客様ですが、処理に時間がかかるため2月上旬までには依頼しておきたいところです。
③自分で会計ソフトで入力済みの場合:遅くとも2月20日まで
会計ソフトで入力している方は税理士事務所に頼めばすぐ終わると思うかもしれませんが、そうではないのです。
税理士事務所側で会計ソフトと領収書や請求書をすべてチェックするため時間がかかってしまいます。
そこから修正作業や確認事項がでるため、2月20日までには税理士さんに依頼しておきましょう。
ボリュームによっては2月前半までに依頼していなければ断られることもありますので注意しましょう。
確定申告は「どんな税理士さん」に頼めばいいの?
確定申告は処理の時間との勝負になります。
そのため、大きな税理士事務所がよいかというとそうでもないことがあります。
大手の税理士事務所の場合、確定申告単体引き受けをしていないケースやその後の顧問料が高額になるケースがあるためです。
逆に税理士さん一人で行っている事務所の場合には、時間との勝負の経理処理が難しい場合もあります。
そこで、確定申告を初めて依頼するのに適した税理士事務所は地域の若手の先生がおすすめです。
確定申告を頼む税理士選びの3つのポイント
・税理士事務所のホームページをみること:税理士紹介サイトではなく、その税理士事務所のホームページで情報発信や考え方などをしっかりみておきましょう
・若手の税理士さん(30代~50代):実務経験も多く仕事自体が早い可能性があります
・税理士さんと職員で3名~10名程度の税理士事務所:大規模ではないが即断即決で仕事に取り掛かってくれる可能性があります
まとめ
確定申告書は3月15日までに提出するために税理士さんを上手に活用しましょう。
確定申告が期限後申告になると税理士さんにかかる料金以上に税金が高くなる可能性があります。
プロの税理士さんに依頼しても、処理には時間がかかるのでタイプ別に期限を守って依頼していきましょう。
個人事業を中心にクラウド会計が普及し始めていますが、実際には会計処理に手間がかかります。
確定申告期限ぎりぎりにクラウド会計を使っても預金情報が取り出せないなど、会計処理は手作業になる可能性が高くなります。
経理が進んでいない場合、時間との勝負になるのでい今すぐ税理士さんに依頼していきましょう。