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経理代行会社と税理士事務所のどちらがよいか?【会計事務所選びのポイント】
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個人事業や法人設立をすると経理について外注化を考える方も多いと思います。経理を外注する場合、経理代行会社や行政書士さんに頼むケースと税理士さんに頼むケースがあります。この違いをしっかりとみておきましょう。
経理代行会社と税理士事務所のどちらがよいか?【会計事務所選びのポイント】
個人事業を開業した場合、青色申告の65万円控除を受けるためにはしっかりとした帳簿をつける必要があります。
法人設立の場合は最初からしっかりとした経理をして帳簿をつけていく必要があります。
自分で弥生会計やMFクラウド会計・freeeなどの会計ソフトを導入して経理をする人もいますが、経理経験がなければ不安は残りますね。
いざ税務調査になった時に自分なりに一生懸命つけていても、「間違いは間違いです」と一蹴されてしまうかもしれません。
そこで起業したての場合に経理を頼むところといえば次の方です。
①税理士
②経理代行会社(記帳代行会社)
③行政書士・社会保険労務士で記帳代行を行っている人
④配偶者や親・兄弟・親せき
⑤知り合い
経理代行を依頼するとしたらこれらのうちのどこに頼むのがベストなのか迷ってしまいます。
起業したての経理代行を頼むのは「税理士さんが一番よい」と思います。
なぜ税理士さんに経理代行を頼むとよいのかを見ていきましょう。
税理士に経理を依頼するべき理由とは【記帳代行会社ではなく会計事務所がベスト】
会社の事務代行は経理と税務のプロに頼むべきです。
経理と税務のプロといえば、やはり税理士さんになります。
税理士に頼む理由1:経理と税務を分けると問題が起きたときに責任が不明確になる
税理士に頼む理由2:税務相談ができるのは税理士だけ
税理士に頼む理由3:税務調査があった時に対処できるのは税理士だけ
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税理士に頼む理由1:経理と税務を分けると問題が起きたときに責任が不明確になる
経理と確定申告や法人決算申告を別々に頼んだ方が安くなると思っているのは間違いかもしれません。
見た目の料金だけみると、分離発注した方が安くなることもあります。
しかし、実際にトラブルが起きたときにはどうしようもないことになります。
経理代行会社(記帳代行会社)は、領収書や請求書をもとに帳簿をつけることが仕事です。
仮に、その領収書や請求書の処理を間違っていても責任問題になりにくいのです。
あくまでも1枚のレシート40円などで入力作業をしているだけです。
出てきたものをそのまま入力することが仕事ですから税務調査を想定したものを作る必要がありません。
まして、税務的な判断を入れることもできません。
税務的なリスクを経理代行会社に求めてもダメなのです。
税理士に頼む理由2:税務相談ができるのは税理士だけ
税理士法という法律があるのをご存知でしょうか?
たまにTVなどで「税理士法違反容疑で逮捕」というニュースが出ています。
その税理士法というのは、税務申告書の作成は税理士だけの仕事ということかがいてあります。
さらに税理士以外が税務相談を行ってはいけないということも決められている法律なのです。
しかも、お金をもらっていても無償でも税務相談は税理士の独占業務となっているのです。
会社経営をしていて税金に関する心配事や相談をしていくためには税理士さんに頼んでおいたほうが良いのです。
税理士に頼む理由3:税務調査があった時に対処できるのは税理士だけ
経理代行会社(記帳代行会社)に頼んでいると毎月の帳簿入力をしてもらえます。
経理代行会社は渡した資料を基に経理を会社に代わって行ってくれる会社です。
税務調査になると毎月の経理内容を調査されて、説明を求められます。
会社が自社で経理をしている場合には税務調査の質問に回答できますが、経理代行会社(記帳代行会社)に丸投げしている場合には中身がわかりません。
適当に答えることほど税務調査で怖いことはないので、会社側のリスクが高くなってしまいます。
税理士さんに経理代行も依頼している場合には、税理士さんが税務調査に立ち会って答弁をしてくれるので安心です。
起業時ほど経理は外注に頼むべき【経理は最初のルール作りが重要】
起業したての頃は、できるだけコストをかけないで事業を進めていきたいものです。
考え方にもよりますが、何でもかんでもコストカットをすることが良いことではないのです。
無駄なものは極力お金をかけないということがコストカットです。
必要なものにお金をかけないのは「損をしていることに気づかない」ということになってしまいます。
経理は会社を作ったら、その会社を閉鎖するまでずっと継続していきます。
おかしな経理をしてしまうと、その後も影響を引きずっていくものなのです。
開業時に経理の知識がないまま自分なりに行ってしまうと、その影響は将来まで出てしまうことがあるのです。
特に、税務調査は最低3年度分行われます。
法人の場合は開業してから4年~7年以内に1度来る可能性が高いものです。
開業してから4年~7年で税務調査が来て、直前3年分の帳簿が税務調査対象と考えると、経理のミスの影響が税務調査で出てくることがよくわかると思います。
だからこそ、開業した場合には経理のプロに外注して正しい経理ルールを作ってもらうことが重要なのです。
経理を親戚や知人などに頼むとあとあと面倒なことになることも【親しいからこその問題が】
経理はお金の関係を見る仕事です。
特に個人事業の場合には事業の財布も個人の財布も同じ人のお金です。
そのため親戚や知人に頼むことで「自分の生活まで丸見え」になってしまうことが多いのです。
大変な時期に手伝ってもらっているときは良いのですが、業況が良くなってきてもっと成長したいときに足かせになることがあります。
給料を上げる必要がでたり、本格的に事務員さんを雇用して業務拡大をしようとする際にストッパーになってしまうのです。
「大変な時に手伝ってもらっていたので・・」となってしまい、言いたいこともいいにくい環境になってしまっては成長が止まってしまいます。
さらに経理内容が間違っていても、知人や親せきであれば改善しにくいことも起きてきます。
経理代行会社と税理士事務所で迷ってしまった時の対処方法【人情は税理士さんは結構いる?!】
経理代行会社と税理士さんで迷っている理由はほとんどの方は予算です。
お金の面で税理士さんは敷居が高いと感じてしまっているのです。
実は税理士さんは経理・税務顧問セットと考えるとお得なことが多いのです。
記帳代行会社と税理士さんで迷った時には税理士さんを選びましょう。
さらに、予算的に不安がある場合でもしっかりと税理士さんに相談してみましょう。
ポイント1:個人の税理士さんのほうが交渉の余地がある
大きな税理士事務所の場合、事務所の報酬規程があることがあります。
その場合、担当者の一存では料金を下げることができません。
大きな会計事務所の場合には、様々な料金設定根拠があるので低価格の報酬であれば顧問を受けないことになっていることがあります。
当然税理士事務所も会社ですから、あまりにも低い場合には赤字になってしまいます。
ただ、個人で経営している税理士さんの中には会社の将来性や社長の人柄で低価格でも引き受けてくれることがあります。
ポイント2:税理士さんとの料金交渉は誠実に
払えない金額を約束してしまうと、支払い不能になって決算前に契約を打ち切られてしまいます。
これでは税理士さんを頼んだ意味がありません。
①今の業況で自分の払える予算
②業績が良くなった時の報酬改定の予定
③自分が経理面で手伝えること
この3つのポイントをしっかりと伝えていきましょう。
ここで嘘をついてしまうと、税理士さんとの信頼関係が破たんしてしまいます。
銀行融資の相談や税務相談がおこないにくくなるので税理士さんとは信頼関係をしっかりと作るべきです。
ポイント3:資料はこまめに送る
「年に一度まとめて経理をしもらった方が安くなる」と思ってしまっている方がいます。
これは間違いです。
税理士事務所の本音は「1年分まとめたら高くしたい」です。
税理士さんは毎月処理をしても1年分をまとめて経理しても手間は変わりません。
しかし税務調査リスクは同じなのです。
一年分をまとめて経理をして申告書を作るとなると人員をそのために割かなければならず、税理士さんへの負荷が高くなってしまうのです。
料金を抑えていくためには、毎月しっかりと資料をまとめて送るということが必須になります。
報酬もまとめて一括で支払うよりも、毎月払っていった方が資金繰り的にも楽なのです。
まとめ
経理代行会社(記帳代行会社)と税理士さんで迷った時は税理士さんを選びましょう。
料金面で予算が割けないときは個人の税理士さんに相談してみたほうが話を聞いてくれる可能性があります。
料金面での交渉はお互い誠意をもって話をしていきましょう。
資料は毎月整理して送ることで会社側も税理士さんも負担を減らしながら進めていきましょう。
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