起業失敗の「たった5つの失敗要因」~先輩に学ぶ失敗学~
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起業後10年後の廃業割合は約90%にも達しています。つまり創業してからすぐに倒産の危機が迫っているということです。失敗起業に学ぶ企業が失敗するたった5つの要因を見ていきましょう。
起業失敗の「たった5つの失敗要因」~先輩に学ぶ失敗学~
起業するからには誰しも成功したいと思っているはずです。
ところが起業した人の約9割の人が10年後に廃業してしまっています。
※詳しくは「成功する起業のたった一つの条件」をご覧ください。
なぜ起業下にもかかわらず、10年間生存し続けることができないのでしょうか?
一言でいうと起業前の準備が不足していた可能性が高いかもしれません。
ただ起業前の準備が不足していたから廃業したというだけでは、失敗しない起業に対応することはできません。
起業してもすぐに軌道に乗せるのは難しいことですが、のんびりしていては廃業する9割に入ってしまいます。
まずは先輩起業家の失敗起業の5つのポイントをおさえることで、生き残る会社を作っていきましょう。
1:せっかくの商品やサービスが世間に必要とされていない
起業したら自分の会社で売り物になる商品やサービスを作っていなければなりません。
売主である自分が素晴らしい商品と思っていても世間に認められなければ売れないということになります。
起業前にきちんと世間のニーズがあるかどうかを調べておかなければ大変なことになります。
大変なこというのは商品やサービスには初期投資がかかります。
特に商品にはロットというものがあります。
ロットとは発注単位のことです。
1つの商品だけを仕入れることは難しく、数十個~1,000個という単位で発注をすることになります。
起業の際には右も左もわかりません。
創業融資や自分の退職金や貯蓄が手元にある状態では気持ちが大きくなってしまうこともあります。
数百万円の預貯金残高をみると、これくらい仕入れても大丈夫だろうと思ってしまいます。
簡単に商品発注をしてしまうことがあるのです。
商品の発注ロットはたくさん頼むほど1つあたりの仕入れ単価が低くなるようになっています。
そのためたくさん仕入れたほうが儲かると感じてしまいます。
しかし、売れるかどうかを慎重に検討してない場合には不良在庫になってしまいます。
食品であれば賞味期限があるので廃棄ロスになってしまいます。
食品以外のものであれば、事務所や倉庫のスペースを埋めてしまうことになります。
資金繰りも悪化するだけではなく、心理的にも不良在庫のプレッシャーがかかってくることになります。
2:ビジネスモデルを考えていなかった
「ビジネスモデルを考えないまま起業する人なんているのか?」と思われるかもしれません。
起業することが目標だったり将来の夢は社長だったという方は要注意です。
大学合格が目標で大学に入ったら燃え尽きてしまう方と同じです。
しかも、人生をかけた起業なのに社長になったことで満足していてはいけません。
起業だけなら紙切れ1枚でできます。
開業届を出せば「社長」です。
ただ、食えない社長になるのか儲ける社長になるかは本人次第です。
起業してお金を稼いで生活をしていくことが難しいのです。
短期的にお金を稼ぐことよりも、起業して10年間生き残ることはもっと難しいのです。
自分の商売がどこでキャッシュポイントを作っていく仕組みなのかをしっかりと考える必要があります。
「損して得取れ」という商売の場合には、最初は投資をするわけですから儲かりません。
後々の「得取れ」にはったタイミングがキャッシュポイントです。
ここで前半の損の部分を上回る得を取っていくことになります。
起業してすぐの場合には、最初から儲けを得ることは難しいかもしれません。
これは新しい会社は社会的な信用力が低いまま既存ライバルとの価格競争を強いられるからです。
自社の商品やサービス特性が他にないものの場合には、最初から利益を出しやすい起業形態です。
最低限決めておきたいビジネスモデルのポイント
①自社の商品やサービスの他社との違い
②どのようなルートで商品やサービス情報を提供するか
③売上高予測・経費予測による資金繰り計画を立てておく
④金融機関への融資打診のタイミングを決めておく
⑤自分を応援してくれるキーパーソンを見つけておく
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3:運転資金が不足していた
お金が全くない状態での起業をする人はかなり珍しい起業です。
一般的には無謀な起業と呼ばれてしまうかもしれません。
お金がない起業でも成功する人はおりますが、起業する確率はお金がある企業に比べるとかなり低くなります。
そもそも運転資金が不足していたとはどのような状態なのでしょうか?
運転資金が不足していたことには2つの理由があります。
運転資金が不足してしまう理由1:初期の資金が不足していた
運転資金が不足していた起業の代表例は、最初からお金が足りていなかったケースがあります。
本来は1年分くらいの必要な資金を用意して開業したいところです。
しかし、20代・30代の起業の場合に1年分の必要なお金を用意して起業することは非常に難しいのです。
なぜなら20代・30代では勤務時代にもらっているお給料が高くないからです。
起業する前に必要なスキルを身に着けるために自己投資をしていれば、より手元キャッシュは溜まっていない可能性があります。
本当に運転資金が枯渇してしまう前に創業融資などで資金調達をしておく必要があります。
運転資金が不足してしまう理由2:気持ちが多くなって使いすぎた
当初の資金が不足していた以外にも、使い過ぎが原因でお金が無くなったというケースもよく起こっています。
起業時点で退職金や創業融資を受けることで一時的に預金残高が数百万円~数千万円になることがあります。
売上として入ってくるお金は数万円という時期に数百万円の通帳残高は魅力的な数字に見えてしまいます。
「これくらいなら使っても大丈夫」と思っているとあっという間に預金残高が減っていきます。
銀行融資を受けている場合には、毎月自動的に返済として数万円~数十万円が預金通帳から減っていきます。
1年間でいくらの残高が自動的になくなるかを知っておかなければいつまでもお金が通帳にあると勘違いしてしまいます。
気持ちが大きくなって使いすぎることがないようにするためには、事業計画と資金計画を作ることで「いつまでお金がもつのか」を知っておきましょう。
4:経営者としての意志が弱かった
「とにかく社長になることが目標」という方は要注意です。
起業して異業種交流会にでると名刺交換をします。
株式会社を作った方であれば名刺に「代表取締役○○○」が入ります。
名刺交換をすると「社長さんなんですね。すごいですね」といわれます。
ついつい気持ちよくなってしまいそうですが、要注意です。
社長という肩書になれていないので、油断してしまいそうになります。
経営者として事業を創りあげていくこととチヤホヤされることを一緒にしてはいけません。
自分一人で起業した場合は日々の作業と同時に経営をおこなっていく必要があります。
勤務時代のサラリーマンとしての役割と、事業を拡大していくための経営者としての動きの違いをしっかりと理解しておきましょう。
5:ビジネスパートナーに恵まれなかった
起業するとたくさんの方と出会っていきます。
サラリーマン時代と比べ物にならないほどにたくさんの方と名刺交換をしたり会食をしたりします。
その中からいつしかビジネスパートナーができてきます。
ビジネスパートナーというと共同経営者と感じるかもしれませんがそれだけではありません。
会社にとって最も身近な専門職は税理士さんです。
親身になってくれて、しかも、専門知識や豊富な起業サポート経験のある税理士さんがビジネスパートナーになってくれるかどうかは重要な成功ポイントになります。
税理士さんだけではなく、法人保険を専門として活躍している生命保険の方もたくさんの情報を持っています。
問題は「誰が優秀なビジネスパートナーか見極めること」が非常に難しい点です。
とくに起業当初には様々な人がでてきます。
中にか起業したての経験の少ない経営者を利用しようとするコンサルタントを名乗る方もいます。
このような起業したての方を利用しようとする人をビジネスパートナーにしてしまうとなかなか離れてくれません。
例えば、創業時に現れる次のような方には注意しましょう。
①創業融資や銀行融資をつけてコンサルティング料を要求する
②飲食店や理美容室の場合、最初はお客さんを連れてくてくれるがコンサルティング契約を要求する
③専門家を紹介するなどするが自分のコンサルティング契約も要求してくる
創業時に出てくる人脈にはよくない人脈もあります。
しっかりと判断をしてよいビジネスパートナーを見つけましょう!
まとめ
起業当初はわからないことが非常に多く出てきます。
一番大切なことは「資金」と「人脈」です。
よいビジネスパートナーに恵まれるとよいアドバイスがもらえます。
そして、お客様を紹介してくれるようになります。
資金調達の面では起業経験豊富な税理士さんが最適ですので、最初に良い税理士さんとビジネスパートナーを組んでみてはいかがでしょうか?
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