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税理士事務所も、決算が近くなるといろいろな相談が来ます。決算時期になると、赤字決算がよいのか黒字決算がよいのか迷います。赤字決算の方が、税務署が入らないだろうと思っている方がいます。果たして、黒字決算と赤字決算で会社に与える影響を検討した結果でしょうか?
黒字決算が会社を救う~決算は黒字!~
会社の生命線は資金繰りです。
会社黒字決算と資金繰りの関係についてみていきましょう!
銀行は決算書を見ている!
決算書は、いったい何を表していたのでしょうか?
決算書は、会社の成績表なのです。
会社の決算内容が良ければ、成績の良い優等生ということになります。
本来であれば、株主に成績のよいところを見せるべきですが「経営者」=「株主」なので株主以外の資金提供者に対して開示していく必要があります。
中小企業の会社にとって、良い成績を見せるべき本当の相手は「銀行」なのです。
決算書は会社の成績表
銀行借入をする場合に決算書はどのような位置づけになるかを確認していきましょう。
借入をしようとすると、銀行・日本政策金融公庫(国金)・商工会議所に相談に行きます。
銀行やリース会社と取引をしようとすると、「決算書を3期分提出してください」と言われます。
直前期以前の3期分の決算書を提出するということは、過去3期分の経営者としての成績を見せることになります。
学生時代の成績表は「優・良・可・不可」だったり5段階評価などで成績が表されていました。
会社の経営成績は決算書のどこをみて判断されているのでしょうか?
どこの数字を良くすることが銀行融資をしてもらえるツボなのでしょう?
自己資本を充実させることでしょうか?それとも、たくさん利益をだすことでしょうか?
資本が充実していたり、利益がたくさん出ているに越したことはありません。
同業他社に比べて経営指標がよければ、借入上有利になる可能性が高いです。
しかし、経営指標は経営について勉強している経営者でなければ理解できません。
仕事で忙しい経営者が、経営指標について勉強する時間はなかなかとれません。
難しい経営指標を知らなければ銀行融資を有利に進められないかというと、そうでもないのです。
たった一つのわかりやすい数値があります。
それは、利益が黒字であることです。
実際に銀行融資の相談に行くと一番最初に「ちゃんと黒字ですか?」と心配されます。
担当者は決算書が赤字の融資案件を通すことよりも、決算書が1円でも黒字の会社の融資を進めやすいのです。
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黒字にするためには努力が必要!
絶対にしてはいけないことは粉飾決算です。
税理士事務所にも粉飾決算を頼んではいけません。
今までサポートしてくれていた税理士事務所との関係が終わってしまいます。
粉飾決算とは、架空の売上を計上したり、経費を除外したりして見せかけの利益を出すことをいいます。
利益が出たら税金もでるのに、なぜ粉飾決算をするのかというと、お金を借りるためです。
建設業などの場合は、審査でよい数値が必要なために粉飾をする会社もあります。
しかし、粉飾決算をすると決算書がゆがんできます。
さらに、会社のお金の流れが恐ろしく悪くなっていきます。
絶対に粉飾決算をしてはいけません。
忙しい経営者が合法的に黒字決算にする勉強は大変!
しかし、会社を成長させるためには黒字決算にすることが絶対条件です。
黒字決算をする方法は税理士事務所に相談することが一番です。
ただし、税理士の中にも「記帳代行」や「申告代行」をメインの仕事にしている方がいらっしゃいます。
こういう税理士事務所に依頼している場合は、社長と黒字決算対策をせずに平気で赤字決算で税務申告をします。
赤字決算の影響を社長に伝えることもせずにです。
経営を理解している税理士事務所であれば、決算期の2か月位前から利益予測をしていきます。
その利益予測が赤字になりそうであれば、合法的に黒字にできる対策を一緒に考えてくれます。
例えば、今期の経費にしなくてよいものは来期に回したり、黒字化に向けた相談ができます。
本当は経営者が優秀で、たまたまの赤字になってしまったとしても対外的には決算書が重要視されてしまいます。
赤字決算でも借入ができる場合もある!
黒字決算がいかに重要かを説明してきましたが、赤字決算でも融資を受けることができる場合があります。
ただし、黒字決算の会社よりもハードルが高くなります。
赤字決算の会社が借入を起こせるポイントは何でしょう?
売上が大きければよいのでしょうか?担保があればよいのでしょうか?
「売上も小さいより大きい方がよい」、「担保提供ができる方がよりよい」といえます。
しかし、これだけが赤字決算でも融資を受けられるポイントではありません。
では、赤字決算法人なのに融資を受けられるポイントはどこにあるのでしょう?
それは、事業の計画性です。
きちんとした事業計画に則って経営しているかどうかが重要なのです。
事業計画だけ立派でも計画通りに実行しなければ会社は潰れてしまいます。
しっかりと計画をたてて、それを実行して経営して結果を出すことが重要です。
事業計画のリアリティと熱意が重要
銀行融資を受ける場合、3期分の決算書・事業計画書・融資申込書を提出します。
これ以外には、経営者の面談があります。
経営者がしっかりと自分で事業計画を考えて、数字に落とし込んでいなければ融資面接で説明ができません。
成長性を説得できることが重要
中小企業でも、経営者自ら借入を上手にしてくる社長がいらっしゃいます。
赤字決算を繰り返しているのに、銀行借入をしてくるのです。
決算書の内容だけをみると、銀行が積極的に融資をするようには見えないのにです。
銀行が融資をしているポイントは、その会社の将来性です。
将来性があり、将来の予測がプラスになることを見越して融資を行っているのです。
まとめ
決算は黒字を目指しましょう。
黒字と赤字では資金調達のハードルに天と地の差があります。
黒字決算に向けては、税理士事務所のチカラをかりて上手に黒字決算対策をしましょう。
たまたま赤字になってしまった場合には、成長性を納得させられる事業計画をたてて融資に除く必要があります。
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