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税理士に頼まなくても決算を自分でできるものなのでしょうか?事前に知っておくことで自分でも決算ができるようになれるはずです。
税理士に頼まずに決算を自分でする!自分でできる決算チェックポイント
税理士に依頼せずに決算を自社でおこなっている個人事業主の方や法人経営者の方ご注意ください!
自分で行っている確定申告や法人税申告のときに、自分で事前チェックをしていますか?
税理士に依頼せずに自分で決算をしている場合、決算チェックをしていなければ、数字に違和感がでていたりするのです。
当然、銀行や税務署もおかしな申告内容に違和感を感じています。
銀行であれば銀行借入の際に不利に働きますし、税務署は税務調査の候補選定で上がりやすくなります。
確定申告・法人決算前にしっかりと決算チェックをすることで事前にリスクを減らしていきましょう!
決算前作業(日常の経理)
決算チェックに入る前に、決算前に行っておくべき日々の経理についてお話します。
領収書や請求書を整理して、会計ソフトに入力をするというのが一般的です。
領収書は、金額の入力間違いがないように金額をチェックします。
請求書は、その月の発生した金額を費用などとして処理しているかチェックします。
預金通帳は、通帳の記帳1本ずつがしっかりと会計ソフトに入力されているかをチェックします。
日常経理は便利な会計ソフトはこちらです。
決算作業(最終月の経理)
個人事業であれば12月分、法人であれば自社の事業年度の最終月を決算月(ケッサンツキ)といいます。
この決算月は毎月の処理よりもやることが増えます。
これを決算作業といいます。
決算作業が終わると決算チェックに入っていきます。
決算作業とは?(決算月の特別な経理)
毎月の領収書の入力ではやらない部分をしっかりと、詰めていく作業をいいます。
この決算作業を適当にやってしまうと、税務調査での指摘事項が増えます。
当然、税務調査で増差税額を取られることになります。思いがけない大きな出費になってしまいます。
1.棚卸作業をして、在庫を計上する
棚卸とは、商品などの在庫を数えて、単価を調べます。
会社に在庫が合計いくらあるかを集計する作業を棚卸(タナオロシ)といいます。
2.家事消費分の集計・計上する
特に飲食店などの場合は、家事消費分(自家消費)の計上を忘れないよう気を付けましょう。
飲食店の場合、家事消費とは仕入れた商品を使って、自分や家族が食べた分を売上にあげることです。
自家消費は、食材など仕入たときに経費になっているので、食べた分を売上に上げないと経費で落としてはいけない部分が経費になるからです。
3.減価償却費を計上する
建物・車・機械・器具備品などの固定資産は購入時に全額経費にしないのが原則です。
減価償却費とは、固定資産は税法で決められている金額まで経費にすることができることをいいます。
これも決算作業の中で計算して経費として計上します。
4.前払金・未払金・前払費用・未払費用などを計上する
毎月の処理で経費などとして処理していたものでも、決算月を超えた部分を前払金や前払費用として処理していきます。
逆に、決算期までに支払っていないものを未払金・未払費用として処理していきます。
5.繰延資産を経理する
開業や創業時に特別にかかった費用や、税法上特有の経費を繰延資産といいます。
この繰延資産も税法上認められた金額まで経費にすることができます。
減価償却費と同じように、決算時に経費になる分を計算して経費に入れます。
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項目をまとめて残高試算表を作成する
決算月が終了したら、決算月分の請求書などが届きます。
この請求書などが届くまでは、自社の都合ではない部分で決算が完結できません。
この締め後の請求書がそろうと、決算作業に必要な資料が揃っているはずです。
資料が揃ったら、決算書を作ることができると思っても、
「いきなり清書はしない」
会計ソフトを使っている場合は、決算資料が揃ってそれを入力するだけで決算書ができます。
しかし、この決算書は、「見た目が決算書」で中身は間違っている可能性があります。
会計ソフトを使って作ったら間違うはずがないと思うかもしれませんが、間違いは起きるのです。
間違いがないかを、残高試算表を打ち出して確認していきましょう。
間違いが起きるのは例えば、
☑ 金額の入力が間違っている
☑ 違う勘定科目を使っている
☑ 資料が抜けている
などです。
× 金額の入力が間違っている
残高試算表をみて、「金額の入力間違いがわかるのか?」と思われるかもしれません。
わかることがあるのです。
桁間違いをしている場合などは、おかしなことになります。
会計ソフトを使って帳簿をつける場合、間違いがあると残高試算表上複数の勘定科目の金額がおかしくなるようにできているので気づきやすいのです。
× 違う勘定科目を使っている
よくある間違いが「車両費」を「車両運搬具」と入力しているケースです。
会計ソフトの設定によっては、コードと呼ばれる番号で、勘定科目を入力するものと、「ローマ字入力」で勘定科目を入力するものがあります。
ローマ字型の場合は、「syaryou」まで入力すると予測変換で「車両運搬具」と「車両費」が出てきます。
選択時に間違ってしまうと、ガソリンを3,000円分入れたのに「車両運搬具」という資産を登録してしまいます。
車両運搬具3,000円というように、車を3,000円で買ったという処理になってしまうのです。
残高試算表をみるときに、その勘定科目になじまない金額が入っていないか・使った記憶のかい勘定科目に金額が入っていないかをチェックしましょう。
× 資料が抜けている
資料が抜けている場合、会計ソフトでの入力処理が行われていません。
残高試算表をみたときに、思い当たる取引が抜けているので金額が小さくなっているはずです。
残高試算表をチェックすることで、あるべきものが抜けている可能性をチェックしましょう。
会計ソフトを使っていれば、自動的に残高試算表を作成してくれているので借方合計と貸方合計の金額が一致しています。
手書きで集計する場合は、残高試算表の借方合計と貸方合計が一致しているか確認してください。
もしも、ずれている場合は間違いがあるということになります。
資料と勘定科目の金額があっているをチェックする
【残高試算表の貸借対照表の金額チェックのポイント】
資料と勘定科目の金額があっているかを確認すること!
貸借対照表には、現金・預金など様々な資産や負債が載っています。
残高試算表にはいっている勘定科目ごとに金額と次の金額をチェックしましょう。
現金:現金出納簿の決算日の現金残高
預金:預金通帳の決算日の通帳残高
売掛金:請求書の未入金の合計
買掛金・未払金など:決算月の請求書残高(締め後がある場合はそれを考慮すること)
借入金:借入金の返済明細書
などです。
固定資産と減価償却費は、固定資産台帳や減価償却計算書と残高試算表の金額をチェックします。
勘定科目の金額が赤字になっていないかを最終チェック
残高試算表のチェックで大事な部分です。
勘定科目は発生するとプラスの金額として記載されます。
赤字金額が入っていると、通常の発生ではなく、マイナスの発生として入力していることになります。
これは、異常値として見られます。
勘定ごとの金額チェックの際に、赤字の項目があれば重点的に原因を追究しましょう。
決算は知識がなければできないか不安
会計ソフトやクラウドサービスを使っていくと、難しい簿記の知識がなくとも決算はできます。
基礎的な項目をまとめて、一つずつこなしていけば難しい知識がなくても簡単に決算ができます。
どうしても、不安という場合は税理士さんに相談したり、税務署に相談にいくことも可能です。
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