税務調査の連絡がきたときにどうすべきか?【個人事業主も法人もあり得る税務署からの電話】

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税務調査の連絡が多い時期になると税理士事務所には頻繁に税務署から連絡が入ります。税理士さんに頼んでいる人だけでもそれだけ税務調査の連絡が入るのです。税務調査の多い時期になると税務署からの連絡が増えるので事前に税務調査の連絡がきたらどうすべきかを知っておきましょう。

税務調査の連絡がきたときにどうすべきか?【個人事業主も法人もあり得る税務署からの電話】

税務調査が増える時期は7月から12月が一番多い時期になります。

税務署の事務年度が7月から翌年6月までなので、異動後最初の税務調査シーズンが上期(7月~12月)になります。

税務署側にとっては税務調査の期間がとりやすい時期ですから着手件数を増やしたいところです。

税務署側が税務調査をおこなうということは納税者側からすると、税務調査を受ける可能性が高い時期といえます。

税理士さん側も今シーズンは税務調査のあたり年かどうかは、この上期調査のシーズンの連絡数で感じているかもしれません。

税理士さんを頼んでいる場合、税理士さんに税務署から連絡がいくことが多くなります。

税務署から税理士さんに連絡が来て、税理士さんから個人事業主の方や会社に連絡をするというのが一般的なかたちです。

顧問税理士がついている場合には税務署と税理士さんで話をした後で連絡が来るので情報が整理されています。

ところが顧問税理士がいない場合には税務署から直接個人事業主の方や会社に対して連絡が行くことになります。

税務署側は調査の前の連絡をすることになれていますが、個人事業主の方や会社側は「はじめての税務調査」というケースも多いのです。

「これが普通なのか」「これは普通ではないのか」がわからないのです。

顧問税理士さんがついている場合には税理士さんの経験である程度どのような調査か想像がついたりもします。

それは税理士さんもたくさんのクライアントの税務調査の連絡や立ち会いをしているので、雰囲気や税務調査に入る課税事業部などでわかるのです。

もしも、税理士さんがついていない場合に税務署から電話がきた時にどのようにすればよいかを考えてみましょう。

通常の税務調査は任意調査【会社と税務署の合意でおこなわれるもの】

税務調査には「強制調査」と「任意調査」の2種類があります。

電話で「○○税務署です」と連絡が来る税務調査は「任意調査」です。

任意調査ときくと税務調査を断ってもよいように聞こえますが、実は税務調査で嘘をついたり調査拒否をすると罰則があります。

(正当な理由がない調査拒否の罰則)

・1年以下の懲役又は50万円以下の罰金

※正当な理由に該当する場合の例として国税庁HPに記載されているものには、災害等により滅失・毀損するなどして直ちに提示・提出することが物理的に困難な場合が挙げられています。

頑なに税務調査を拒否し続けていると決定・更正処分などの手続きを受けることがあるので税務調査を不必要に断り続けることがないようにしましょう。

では、実際に税務署から電話が来た場合どのように対処すべきかを見ていきましょう。

税務調査の立ち会いから税理士さんを頼むこともできる

個人事業主の方の中には普段は税理士さんを頼んでいないこともあります。

会社設立をして法人化した場合には顧問税理士さんをつけていることが多いのですが、まれに法人でも税理士さんがついていないこともあります。

税務署から税務調査の連絡がきてから慌てて税理士さんを探すケースもあり得るのです。

税務調査の連絡が来てから慌てて税理士さんを頼むことは間違いではありません。

税理士さんが困るケースは税務調査の臨場が終わってから慌てて連絡をされるケースです。

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税理士さんがついていない税務調査で起きやすいことは、過去の資料をすべて税務署に持って行かれているケースです。

税務調査で必要な資料を税務署側で留置(預かり)することがあります。

実際の税務調査では必要な場合に限っておこなわれるもので、税理士さんがついているケースでは持って行かれることは少ないのです。

しかし、はじめて税務調査を受ける個人事業主の方や法人経営者の場合「税務署がいうなら仕方ない」と不必要な場合にまで資料を預けてしまうケースがあります。

さらに質問された内容に関しても記憶が曖昧なものについても「○○ということですね?」といわれると「はい、そうだと思います」と税務署側の推測通りの答えを伝えてしまうことがあります。

これでは正しい反論ができないまま税務調査が税務署側主導で終わってしまうこともあります。

税務調査に不安がある場合には、税務署から税務調査の連絡がきた段階から税理士さんに立ち会いをお願いしましょう。

税務調査を自分で乗り切る場合には事前情報が重要【税務調査無知は損をする】

税務調査は原則として直近3年間と進行年度の源泉所得税が対象になります。

3年分の帳簿書類・確定申告書・領収書・請求書などを用意して当日を迎えます。

①税務調査の場所はどこがよいか

税務調査の場所は会社の事務所が一般的です。

事務所の中に個室があればそこに資料をまとめてそろえておきましょう。

②税務調査でお茶やお昼はどうしたらよいか

初めての税務調査で気になるのはお茶・お菓子・お昼ご飯です。

税務調査は原則として3日間連続でおこなわれます。

月曜日からスタートした場合には水曜日までです。

税務調査は朝10時頃から夕方の15時から16時位を目安におこなわれます。

お昼の12時から13時までは原則としてお昼休憩になります。

税務署の調査官は12時から13時までは調査対象の会社から外に出て昼食をとることになります。

会社側はお昼ご飯を税務署の調査官に対して出す必要はありません。

お茶に関しては一般のお客様に対することと同じように出してかまいません。

③余計なことはいわない

できる調査官は日常会話の中から税務調査が始まっています。

何気ない会話から情報収集をしているのです。

例えば趣味や生活パターンなどから自動車の利用状況や土日祝日の事業活動の有無などです。

日常会話で説明したことと税務調査の資料に対する回答に整合性がなければ「先ほどお聞きしていた内容と異なるようですが」といわれてしまいます。

これと同じことで不明確な記憶や曖昧なものに対して適当に回答すると税務調査で不利な結果を招きます。

税務調査で不安が募って聞かれたこと以上に話しすぎると余計な情報を調査官に提供してしまったり、間違った感情を持たせてしまうこともあるので注意しましょう。

まとめ

税務調査の連絡がきた場合に日程など税務署のいいなりになる必要はありません。

会社側の都合のよい日程で税務調査を実施してもらいましょう。

税務調査の立ち会いから税理士さんにお願いしたい場合には、具体的な日程を提示する前に予定を確認してから後日日程を回答してもかまいません。

税務調査に税理士さんが立ち会った場合でも社長への聞き取りはあるので、余計なことを話すことはやめましょう。

税務調査は税理士さんに立ち会ってもらうことで精神的な安定も得られます。

可能であれば税理士さんに相談しておきましょう。

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