税務調査を前提に日々を考える経理を選ぶポイント~税理士で異なる日ごろの判断~

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残念ながら税務調査の結果は税理士によって異なることをご存知でしょうか?税務調査当日の立ち合い方でも異なりますが、日ごろの取引について税務調査対策を検討することが大切なのです。ところが、税理士によって日ごろの税務調査対策にばらつきがあります。

「税務調査を前提に取引を考える経理」を選ぶポイント~税理士で異なる日ごろの判断~

税務調査は調査の連絡が来てから着手までは一般的に2週間から1か月前後の期間になります。

これよりも日程が先の話になる場合には、調査官は別の調査日程が入るのであればそちらを優先する可能性が高いためです。

複数の調査を並行しながら処理していくことになるため、効率的に税務調査を組み立てられるように日程を入れたくなります。

税務調査の連絡が来てから準備ができる期間はその2週間から1か月の間で行う必要があります。

実は、税務調査には事前の連絡があるものとないものがあります。

ある朝突然「税務署です。税務調査のご協力お願いします」といわれ抜き打ち調査を行う場合さえあります。

こうなってしまうと、事前の準備というのは日々の取引できっちりと税務調査対策をしていなければ手遅れになります。

つまり、「税務調査対策に強い」ということと、日ごろからの対策ができるということは全く別問題になります。

あらゆる税務調査に対応していくことは、「日ごろから税務調査を前提に取引を考える」ためには何をしていけばよいのでしょうか?

Laptop on a project plans for the construction. Under construction page on display. Top view.

日ごろの経理は誰がやるの?~経理の担当と特徴~

日ごろの経理を行う先は次のように区分されます。

① 経理経験のあるスタッフを雇用する

② 奥様などの親族に経理を手伝ってもらう

③  行政書士や社労士などの士業に経理を外注する

④  記帳代行会社に経理を外注する

⑤ 税理士事務所に経理を外注する

① 経理経験のあるスタッフを雇用する

会社の規模にもよりますが、規模が大きな会社であれば経理経験のある事務員さんを雇用します。

この場合は経理経験のあるスタッフが日々の経理をしっかりと行ってくれるので帳簿はきれいに整理されていきます。

ところが、経理スタッフは会社のルールに従って経理をしていきます。

会社の税務レベルが高ければ税務調査リスクが低くなりますが、会社の経理部が税務調査経験豊富なスタッフがいなければ税務調査リスクが大きくなります。

顧問税理士をつけることにより、税務的リスクを小さくすることができるケースです。

 

② 奥様などの親族に経理を手伝ってもらう

起業したての場合や個人事業の場合などは奥様やご家族に経理を手伝ってもらったうことが多くあります。

家庭外にお金がでていかないメリットが大きい経理です。

しかし、経理経験がある家族が経理をしていれば経理が整うのですが経理経験のない家族の場合には負担が家族の負担が大きくなってしまいます。

特に税務調査で指摘事項が出てしまうと、家族が経理をしている場合、経理担当者の家族の心理的負担は大きくなります。

税理士事務所と顧問契約を結ぶことにより税務リスクを減らしながら、経理を進めることが可能です。

ビジネスマンと英文

③  行政書士や社労士などの士業に経理を外注する

「記帳代行」や「経理代行」と検索すると、様々な経理代行会社が出てきます。

経理代行には、税理士事務所が経営しているものや税理士事務所が別会社を経営ししている場合、税理士以外の士業が経営している場合があります。

行政書士であれば、会社設立を頼んでからついでに頼んだということが多いかもしれません。

社労士であれば経理もできて助成金もという流れが多いかもしれません。

しかし、税務調査の経験がある士業ではありません。

税金に関する情報を常に磨いている業種でもないため、ただの事務屋という域を超えることはありません。

税理士法では税理士以外が税務相談や税金計算をすることが禁じられています。

行政書士だから社労士だから経理を任せれば税金まで大丈夫ということはありません。

このケースでは税理士事務所と別個で顧問契約を結ぶことが難しいため、税務リスクはすべて会社が持つということになります。

 

④  記帳代行会社に経理を外注する

記帳代行会社は次の形態があります。

・ 行政書士や社労士などの士業型記帳代行会社

・ 株式会社や合同会社など一般法人型記帳代行会社

・ 税理士事務所の別会社の記帳代行会社

ここで説明するのは、真ん中の一般法人型記帳代行会社です。

一般法人型の記帳蛇行会社は、元税理士事務所職員が会社をつくって経理代行を引受けて売り上げを上げている法人のことが多くなります。

経理に関しては、経験豊富な可能性があります。

しかし、税務調査の経験は微妙なところがあります。

税務調査の立ち合いは、税理士事務所の職員が行っているケースは低いのです。

税務調査は税理士資格者が税務署と対峙することが多いのです。

さらに、記帳代行会社は税理士事務所ではないため税務関係の相談・申告業務はできません。

税理士事務所との顧問契約がないため、税務リスクは会社が負うことになります。

 

⑤ 税理士事務所に経理を外注する

最も安心感のある経理アウトソーシングです。

税務顧問と経理をセットで依頼するケースがこれになります。

会社の方も税理士事務所からの指導できちんと資料整理ができるため、税務調査対策もできます。

資料のやり取りの際に、新しい税法などの情報ももらえるため会社に税務知識もついてきます。

小さな疑問を調べる人

日ごろの経理が一番の税務調査対策~税務のプロの経理が一番安心~

税務調査当日でできることは、ごくごく限られた対策になります。

税務調査は原則として過去3年分の資料と帳簿の内容を精査するものです。

そのため、過去の日々のつけている帳簿が正しいかどうかが大切なのです。

税務調査対策が一番できるのは、日々の取引の処理です。

日々の取引を的確に税務判断を含めて経理処理できるのは、会社自身か税理士事務所です。

税理士事務所に経理代行を依頼するか、税務顧問にはいってもらって日々の経理処理の相談をしていくことが税務調査対策になります。

さらに、これから「このような取引をしようと思う」という将来の相談については税理士事務所以外できないのです。

税務調査を念頭に日々アドバイスをくれる税理士事務所との関係を強化しながら税務調査に強い会社をつくりましょう!

ただの経理代行だけをしている税理士事務所と付き合っている場合、税務調査で判断が割れるときにお客様側にたった理論武装ができないことがあります。

税理士事務所によっては、税務に関する勉強の度合いが異なりますので日ごろから税務について勉強している事務所と付き合うことが重要です。

税務調査対策が万全という税理士事務所でも、日ごろの処理段階からアドバイスをくれなければ意味がありません。

日ごろからコミュニケーションがとりやすく、勤勉な税理士事務所を探しましょう。

 

「税務調査を前提に取引を考える経理」を選ぶポイント

税理士と一言で言っても、様々な税理士がいます。

そして、税理士事務所のスタイルによってどこまで社長の主張を押してくれるか変わってきてしまいます。

「税理士は中立である」とされています。

あくまでもフラットな見方として税務署の主張を丸のみする必要もないわけです。

税理士は中立な立場からお客様の主張に合理性があればしっかりと主張してよいのです。

しかし、税理士事務所によっては社長の主張をしっかりと伝えてくれる税理士と税務署の言いなりという税理士事務所があるようです。

お付き合いしている税理士さんがいる場合には、その税理士事務所のスタイルを今一度確認してみるとよいでしょう。

日々のアドバイスの中で、次のことを話してくれる税理士事務所が良いのではないでしょうか?

・どのように資料を保存していたほうが良いか

・税務署が主張してくる可能性やリスクを説明してくれる

・これからの展望を話したときに、リスクを説明してくれる

 

まとめ

・一番の税務調査対策は日々の経理処理を正確に行うことです。

・取引の前に税務処理を予測しながら始めることで節税も効率的にできます。

・税務調査の連絡が来てから税務調査対策は難しいのです。

・日ごろから税務調査を念頭に置いたアドバイスをくれる税理士事務所を選ぶのがポイントです。

 

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