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税務調査と聞くと背筋が凍る思いをする経営者の方も多いのではないでしょうか?いったいいつ頃税務調査の連絡が多いのかを知っておくことで日々のストレスを減らしておきましょう。
税務調査のシーズンと日程の決め方~税務調査のシーズンは7月から~
「○○税務署の法人課税課■部門の△△と申します。」という電話にびっくりしたことはありますか?
この質問に「あるある」と思った方は、税務調査を受けたことのある方かもしれません。
思い出すだけで、いやな気持になる方が多いかもしれません。
何も悪いことをしていなくても、いやな気持になるのが税務調査です。
そんな税務調査のシーズンが今年もそろそろ始まってしまいます。
いきなり連絡が来てびっくりする方がほとんどですが、事前に税務調査がどのようなものなのかを知っておきましょう。
1. 税務調査のシーズンはいつなのか?
「税務調査の本格化のシーズンが到来しました!」といわれても、一体いつなのかあまり知られていません。
一般的には、税務調査のシーズンは次の期間が多くなります。
① 7月~12月(ナナジュウニ)
② 4月~6月(ヨンロク)
この二つのシーズンに分けられます。
① 7月~12月(ナナジュウニ)の税務調査
税務署の事業年度は、7月~6月の12か月なのです。
そのため、事業年度のスタートが7月からになります。
定期異動が行われた後に、新体制での税務調査がスタートするのがこの7月です。
事務年度が始まったばかりで、たくさん追徴税額をこの期間に挙げたいのが人情です。
そんな人情に振り回されるのは迷惑な話ですが・・・・。
追徴税額の出やすそうな案件をこの時期に回している可能性も高いため、追徴税額につながる指摘を受けやすい税務調査になります。
7月~12月(ナナジュウニ)は6か月もあります。
税務調査の結論を出すのに、十分時間をかけられるシーズンとなるためこの期間の税務調査は厳しくなる可能性があります。
事務年度が始まったばかりで、追徴税額につながる税務調査にしたいという士気の高い時期になります。
② 4月~6月(ヨンロク)の税務調査
税務調査の4月~6月(ヨンロク)の期間は3か月しかありません。
7月~12月(ナナジュウニ)に比べて半分しかないのです。
時間のかかりそうな税務調査に着手しても、時間切れになってしまうかもしれません。
この期間の税務調査は若干軽めの税務調査になる可能性があります。
③ とはいえ、税務調査は税務調査です。
どちらの期間で税務調査が当たるかどうかで、調査の深度が変わる可能性はあります。
しかし、税務調査は税務調査です。
不自然な点や税務的に問題があるのを見つけるのが得意な調査官もいます。
期間が短くても的確に不正や間違いを見つけて調査が終了することもあります。
日頃の税務調査対策も念頭に置いて経理を行っていきましょう。
2. 税務調査はお盆も来るのか?
税務調査シーズンの7月~12月の期間にはお盆も含まれています。
お手元のカレンダーを見てください。
元旦は祝日になっているのですが、お盆は平日です。
そのため、税務署は開庁しているのです。
つまり、税務調査はお盆に行われる可能性もあります。
びっくりするかもしれませんが、税務調査の日程依頼がお盆シーズンで税理士さんも怒ってしまうケースもあります。
「こちらとしましては、8月の12日からの3日間で調査をさせていただきたいのですが」
と、普通に言われることもありうるのです。
油断していると、カレンダーは平日なので受けてしまいかねません。
会社の都合もよければ受けてもよいのですが、一般的な社会常識ではお盆は外してもらえます。
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3.税務調査の日程はどのように決まるのか?
税務調査の日程は、「税務署のいう通りにしなければいけない」と思っている方がいらっしゃいます。
「税務署の打診してきた日程にしないと心証が悪くなって不利になる」という噂も聞きます。
税務署の打診してきた日程で税務調査を受けたからといって、指摘事項が減ることはありません。
問題がなければ、いつ税務調査を受けても問題がありません。
逆に、問題があれば、いつ税務調査を受けても指摘されます。
税務署の言う通りにして、会社の仕事ができなければ本末転倒なのです。
税務署にしても「税務署も税務調査のせいで」といわれても困ります。
そこで、税務調査の日程の決め方をしっかりと理解しておきましょう。
税務調査の日程が決まるのは次のようになります。
① あくまでも当事者の合意できまる
② 決まった後でも、やむを得ない事情があれば変更依頼もできる
③ 日程が合わなければ、仕切り直しになることもある
4.税理士を頼んでいる場合と頼んでいない場合の税務調査の日程確定の違い
税理士を頼んでいる場合、確定申告や法人決算申告の際に「税務代理権限証書」という紙をつけて提出しています。
この税務代理権限証書という紙をつけて出していると、税務調査の連絡が税理士にいきます。
個人事業主や法人に連絡が行くよりも先に、税理士事務所に電話が行きます。
「××税務署の法人課税課第○部門の※※と申します。」
「□□□株式会社様の税務調査の件でご連絡させていただきました。」
という電話が入るわけです。
「税務調査の日程ですが、こちらとしましては○月○日から3日間でお願いしたいのですが」となります。
税理士事務所に依頼している場合は、この時点ですぐに決めることはほぼありません。
税理士がついている場合、税務調査日程で調整しなければならない日程が増えるからです
税務調査の当事者が、
「税務署と個人事業主・法人代表者」という両者
これに、顧問税理士が増えます
「税務署・税理士・個人事業主(法人代表者)」の3者になります。
顧問税理士がいない場合には、税務署は経営者を納得させれば税務調査を簡単に始められます。
社長さえ「ウン」といえばいいのです。
「特に、特別なことではないので」
「お仕事の邪魔にならないように配慮して行いますので」
「では、資料だけでも」
というように説明して、社長が調査に同意さえすれば調査を始められます。
実際の税務調査の手続きからすれば、一度着手した調査は中断する必要がないのです。
「調査を始めてみたら確認することが増えてしまった」となることも十分あり得ます。
簡単な調査のつもりで受けたのに・・・・
となってしまいます。
顧問税理士がついている場合は、日程の調整をするのに、税理士の日程も影響するようになります。
税務代理権限証書をつけている意味は、確定申告や法人税決算申告・消費税申告の内容について税務調査があれば税理士が立ち会いますというものです。
これをつけていることによって、税務調査の日程を慎重に検討して回答することができます。
会社側がうっかり最初の電話で承諾してしまったという事故を防ぐことができます。
まとめ
・税務調査の本格化シーズンは7月~12月
・税務調査日程は税務署のいいなりではなく、会社の意見もつたえてよい
・税務調査の日程調整は、顧問税理士がいるほうが慎重に選択できる可能性が大きい
税務調査の連絡が来た場合、税理士さんに相談してみてはいかがでしょうか?
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