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赤字には種類があることをご存知ですか?今回は赤字の種類についてしっかりと勉強していきましょう。

経営者が知っておくべき「よい赤字」と「悪い赤字」

税理士事務所に中な聞けないのが「赤字の種類」です。

赤字に種類があるということを、税理士事務所のほうから話してくれるケースは稀かもしれません。

まず、念頭に置いておきたいことがあります。

個人事業でも法人の経営者でも、自分の会社が赤字か黒字かを気にすべきです。

経営者が会社が赤字か黒字かもわからないようであれば、経営者失格です。

儲けるために会社を作っていないのであれば、会社の意味がありません。

社長も、社長の家族も、従業員さんも安心して働けるのは会社が成長し、継続していてこそなのです。

黒字がどれほど大切かは黒字決算が会社を救うで解説していますので、そちらをご覧ください。

しかし、会社を経営していると毎期黒字を出し続けることは、非常に難しいのも事実です。

たまたま、会社が赤字になっている会社と毎期赤字の会社を比べると、赤字にも種類があることがよくわかります。

この赤字の種類をしっかり理解していなければ、赤字をどう解消していくのかを見いだせなくなります。

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損益計算書の利益の内容を知っておくことが第一歩

赤字の話をしておきながら、損益計算書の利益の名前を知っておくことが重要になります。

赤字といっても、その原因は様々です。

本業の売上が振るわないことででる赤字もあれば、商品の値付けを失敗してでる赤字もあります。

それとは別に、本業は業績好調なのに突発的に機械や車が壊れて赤字になる場合もあります。

会社の経理をしっかりとしていることが前提になりますが、会社の赤字の種類を見るポイントは損益計算書です。

実は、損益計算書には様々な利益(損失)の名前がついている場所があります。

この利益の名前をみると、その原因がわかってきます。

① 売上総利益(ウリアゲソウリエキ)

: 商品やサービスの販売金額から商品・サービスの仕入れ原価を差し引いたものです。

「売上-売上原価=売上総利益」という算式で表します。

② 営業利益(エイギョウリエキ) 

: ①の売上総利益から人件費や減価償却費など会社の維持にかかる経費を差引いた残りの利益です。

③ 経常利益(ケイジョウリエキ)

: ②の営業利益から借入金の利息などを支払った残りの利益になります。

④ 税引前当期利益(ゼイビキマエトウキリエキ)

: ③の経常利益から突発的な利益・損失などを足したり引いたりして計算した利益です。

⑤ 当期純利益(トウキジュンリエキ)

: ④の税引前当期利益から法人税などの利益に対してかかる税金相当を差引いた利益です。

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危険な赤字は継続性がある赤字

赤字になると原則として会社からお金が出ていきます。

お金が出ていくと会社の資金繰りが悪くなります。

赤字が続き資金繰りが悪くなると、お金がないので投資もできません。

こうなってしまっては、どんどん会社の業況は悪くなります。

立て直すお金がないのです。

原因は継続性のある赤字です。

継続性のある赤字は、ボディーブローのように会社をダメにしていきます。

継続性のある赤字はどんな赤字でしょう?

危険な赤字は、本業からでてくる赤字です。

会社は継続して行っていく事業を本業にしています。

つまり、本業が赤字であることは、継続性のある危険な赤字を作り出しているのです。

本業が赤字なら、仕事を辞めてしまったほうが赤字にならないということにないるのです。

銀行などの金融機関が決算書を見た場合に、本業が赤字であれば「貸したお金は返ってこない」とわかります。

グラフ・売上

よい赤字なんてあるの?

よい赤字はあります。

本業が赤字であれば、キケンな赤字で会社の存続にかかわる悪い赤字です。

赤字なのによい赤字があるとはどういうことでしょうか?

赤字にも種類があるのです。

例えば、

当初は販売が好調だった商品も、海外製品の流入で作っても売れない商品になってしまうこともあります。

この商品を作るために、過去に機械を導入しています。

この商品を製造休止した機械を廃棄した場合、固定資産除却損という特別な費用がでてきます。

これは、無駄な経費でしょうか?

製造中止している機械を置いておくことで、償却資産税というコストがかかります。

無駄な税金がかかるばかりではなく、メンテナンス費用もかかります。

機械を置いておくために、家賃もかかります。

商品の製造を休止したということは、商品を作るために在庫があるはずです。

それも不良在庫として倉庫に残っているのです。

倉庫にも家賃がかかります。

これらを、処分することで多額の費用(損失)が出てきます。

よい赤字とは将来に向かうための単発の赤字

経営者に必要なことは、損切です。

損切ができなければ、会社は経常的にコストを払い続けることがあります。

将来に向けて損切をすることで単発の赤字が出ることがあります。

この損切の単発赤字は良い赤字です。

チームワーク

まとめ

危険な赤字と良い赤字の違いは、継続性のある赤字か単発の赤字かという点にありました。

本業部分が赤字になると、継続的に赤字がつづいていきます。

赤字が続くことにより、資金調達も難しくなり会社は弱体化していきます。

決算書の最後の数字が赤字というだけで、慌てることなく会社の赤字は良い赤字か悪い赤字かをしっかり見ていくことが重要です!

会社の経営や資金繰りに親身になってくれる税理士事務所に相談してみてはいかがでしょうか?

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