頼りになる税理士・頼りにならない税理士のポイント~同じ資格でも考え方が違う~
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税理士選びで気になるのが「税理士によって違いがあるの?」という点です。国税OB税理士や大学院マスター・試験組といわれる3種類以外にも頼りになる税理士選びのポイントは知っておきたいところです。
頼りになる税理士・頼りにならない税理士のポイント~同じ資格でも考え方が違う~
税理士選びで迷った時に何を重視して選びますか?
インターネット広告などでは月5,000円からの税務顧問や税理士の価格比較サイトなどがでています。
価格で税理士選びをするには便利な世の中になりました。
価格面だけで税理士選びをしたい場合には、税理士さんの顧問料を一番重要視していると思います。
しかし、会社にとって一番重要なことは税理士報酬の高い低いではありません。
税理士報酬は一般的に月数万円程度です。
この数万円で会社にとって受けられるサービスが全く違うからです。
一口に税理士といっても税理士になるまでの過程に様々なルートがあります。
①国税OBで税理士になっている方
②大学院を卒業して試験科目免除を受けて税理士になっている方
③全科目(会計科目2科目・税法科目3科目の計5科目)を試験合格で税理士になっている方
細かくは試験合格者の中でも国税を中心として合格ている人と地方税法や国税徴収法・酒税法などかわった税法で合格している人など様々です。
そのため税理士になるまでの経験値がバラバラということになります。
※税理士の種類についてはこちらをご覧ください。
頼りにならない税理士さんのポイントは?
経営者にとって頼りにならない税理士さんのポイントは、会社にとって意味のない税理士さんです。
会社にとって意味のない税理士さんは、一般的に次のパターンです。
①会社側がコミュニケーションを取りにくい税理士さん
②税務調査の立ち合い経験がない税理士さん
③税務専門書や仕事に対する投資をしていない税理士さん
①会社側がコミュニケーションを取りにくい税理士さん
「俺の言うとおりにしていれば問題ないんだ」という税理士さんに当たってしまうと相談したいことができません。
税理士さんとの面談が苦痛になってしまうと、会社の税務知識や経理知識向上の機会が奪われてしまいます。
いつまでたっても会社側が成長できないことになります。
しっかりとコミュニケーションがとりやすい税理士さんを選びましょう。
②税務調査の立ち合い経験がない税理士さん
ある程度の経験年数とクライアント数がなければ税務調査に当たっていない可能性があります。
開業したてで税理士としての経験が浅ければ税務調査の立ち合い経験がないことがあります。
国税OBの税理士さんの場合、税務調査に関しては精通している可能性がありますが、調査官次第という点もあるので一概には言えません。
税理士事務所に勤務している場合、職員が税務調査の立ち合いからとりまとめまでをしっかりと行っていないケースがあります。
税理士さん自体がしっかりと税務調査経験があるかどうか確認しましょう。
③税務専門書や仕事に対する投資をしていない税理士さん
税法は驚くほどコロコロ変わります。
さらに判例まで含めるとプロの税理士さんでもすべての税務情報を網羅することは不可能です。
驚かれるかもしれませんが、税理士がすべてを知っているということは不可能なくらい複雑です。
ただ、日ごろから税務情報や経営情報などを収集しようとしている税理士さんと自己投資をしていない税理士さんでは開きが出ています。
新しい情報が次々と出ていて追いつくことが難しい状況なので、自己投資をしていなければどんどん時代遅れになります。
しっかりと、税務専門書や自己投資に積極的な税理士さんを選びましょう。
経営者にとって頼りになる税理士とはどんな税理士か?
お客さんにとって頼りになる税理士とはどのような税理士でしょうか?
これにも統一的な答えが出てきません。
一般的に頼りにされている税理士像は次のようになります。
①節税を得意としている税理士
②経営コンサルティング系の税理士
③お客様と一緒に戦ってくれる税理士
経営者は日々商売がうまくいくかどうかという部分で心配事が絶えません。
商売が上向き調子になると、税金との戦いが始まります。
お客様の置かれているステージによって必要とされるものが変わってくるということです。
節税をしっかりやってくれて経営相談にも乗ってくれる。
さらに、税務調査では一緒になって税務署と戦ってくれるというのが理想的な税理さんかもしれません。
頼りにんされている税理士さんの③「お客様と一緒に戦ってくれる税理士」という部分は税務調査になるまでわかりません。
このお客様と一緒に戦ってくれる税理士という部分を見分けるポイントは、経営者同士の情報交換の中ででてくる可能性が高いです。
「ウチの先生は税務調査になったら税務署の味方になってしまった」
「ウチの先生は税務調査の時にしっかりとウチの会社を守る主張をしてくれた」
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こんな話は税理士選びの時に、税理士さんに聞いても本当のことを言ってくれない可能性があります。
さらに、税理士はホームページで過度な期待を持たせることを書いてはいけないことになっています。
「当税理士事務所は税務調査に非常に強いので負けません」などと記載することは難しいのです。
一番確かなことは知り合いの経営者との会話の中から税理士の評判を聞くことが一番です。
頼りになる税理士選びのポイント1:税理士さんとの相性は重要
税理士選びの際に金額などで選ぶことはお勧めしません。
なぜなら一番重要なポイントは税理士との相性です。
「税理士との相性とは何?」と思うかもしれませんが、どれだけ知識があって素晴らしい税理士さんでも経営者と相性が合わなければ意味がありません。
なぜ税理士との相性が重要なのか
日ごろのコミュニケーションが取れなければ、経営の改善も税務相談もできなくなってしまいます。
税理士さんはいつもいつも相談事があるわけではありません。
特に経理になれてくると日ごろは特に価値を感じにくくなってきます。
しかし、大きな経営判断や税務的な判断をする際には相談事が出てきます。
重要な局面で税理士さんの出番になるのですが、相性が悪いと相談しにくくなってしまいます。
税理士さんとの相性が悪く相談できないまま自分で進むとさらに問題が出てきます。
相性の合わない税理士さんから「それは社長が決めたことで私は知りません」といわれてしまいます。
当然、税務調査の際も親身になって会社を守ってくれるとは思えなくなってしまいます。
頼りになる税理士選びのポイント2:税理士さんが勤勉かどうか
税理士になるためには大きく分けて3つのルートがあることをお話ししました。
税理士になるまでに通ってきた背景が違うのです。
税理士になるまでに自分で勉強する癖がついている税理士さんのほうが、税理士になってからも勤勉な可能性が高くなります。
実際に税理士事務所によってたくさんの最新の書籍を揃えて日々勉強している税理士事務所もあれば、インターネット検索で調べながら仕事をしている税理士事務所など取り組み方は様々です。
税理士さん自体は36時間の研修義務化ということもあり研修を受けていますが、その研修内容がしっかり理解されているかどうかはその先生次第です。
結局その税理士さんの仕事への取組み方次第で情報収集量が変わってきてしまいます。
税理士選びの際にはその税理さんの考え方をしっかりと聞くことが重要です。
頼りになる税理士選びのポイント3:税理士さんが論理的・合理的に検討してくれるかどうか
税務調査を経営者であれば、税務調査は考え方と説明の仕方で経費で落ちたり税務調査で否認された理が起きることがわかると思います。
同じものを購入していても「経費で認められた」ということも「税務調査で経費で落ちなかった」ということがあります。
これは税法で規定しいているものが曖昧な部分があるためです。
こと細かく「こういう場合は経費で、これはダメ」という規定がすべて明確にされているわけではないのです。
そのために税務調査でモメたり、国税不服審判所というとこで裁決があったり、裁判所の裁判まで持ちこしたりするのです。
頼りになる税理士さんは経営者の考え方をしっかりと理解したうえで、論理的・合理的に可能性を検討してくれるはずです。
これだけ税務訴訟や国税不服審判所に出されているくらい判断が難しいことが日常的に起きているのですから、頭ごなしになんでもダメという税理士さんは少し不安が残ります。
ただ、なんでもかんでも大丈夫ですよという税理士さんも不安ですが・・・。
しっかりとコミュニケーションをとってしっかりと検討してアドバイスをくれる税理士さんが頼りになる税理士さんです。
論理的・合理的に検討してくれる税理士さんの場合、税務調査でもしっかりとした主張をしてくれる税理士さんの可能性が高くなります。
まとめ
同じ税理士という資格を持っていても仕事の取り組み方は千差万別です。
税理士になるまでの背景によって経験しているものも違えば、思い描いていた税理士像も異なっています。
税金は日々改正が多いものなので、しっかりと勉強している税理士さんを選びましょう。
税理士さんとは日ごろからコミュニケーションをとっていくことが重要です。
しっかりと税理士さんとコミュニケーションがとりやすい税理士さんを選ぶことが重要です。
自分の会社にとってどのようなビジネスパートナーを作っていくかをしっかりと考えて税理士さんを選びましょう。
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